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【出版業】業界動向/マーケティング情報

昔の出版業は書籍の製造から卸、小売までを行う事業所がほとんどであったが、後に進んでいく分業化によって出版業の定義も変化するようになり、現在の「日本標準産業分類」においては「情報通信業」の大分類に含まれている。出版物の企画や原稿の編集、取次業者や小売業者への営業が主な業務となり、小規模の事業所も多数存在する。

総務省統計局の「事業所・企業統計調査」によると、「出版業」(会社企業)の数は、最新の調査結果である平成18年現在で3922ヵ所。平成11年の調査時(3877ヵ所)から微減、微増を繰り返しているが、出版不況と呼ばれる現状においては市場の縮小傾向は当面避けられそうにない。

書籍については新刊の点数が伸びている割に、売上につながらない状況が続いていたが、「ハリー・ポッター」や「世界の中心で、愛をさけぶ」「冬のソナタ」など、映画やテレビドラマの人気と連動してのベストセラーが相次いだ効果で、いったんは売上の減少傾向に歯止めが掛かった。しかし話題性のない年においては数字の積み上げが難しくなっており、業績の下降基調は変わっていない。一時期ブームとなった自費出版も近年は収益が伸び悩んでおり、業界大手の倒産も起こっている。

雑誌についても売上、収益の落ち込みが止まらず、業界全体で苦戦が強いられている。インターネットの普及による情報提供の多様化や、企画のマンネリ化による内容の希薄傾向などによって需要が低下しており、一時の情報誌ブームなども下火になっている。同一ジャンルで多種類の雑誌が発行されているなど、市場内部での飽和状態も原因の1つと考えられ、老舗情報誌の休刊も後を絶たない。

売上回復に向けた思案の続く雑誌業界だが、各社が狙う読者層はやや年代を上げて、中高年へとシフトされつつある。ファッション誌もこれまでの20〜30代を中心としたものに加えて、対象を40代以上の富裕層に向け、高級志向を感化した中身の雑誌も続々と創刊されている。高所得者を読者に取り込むことで、海外ブランド品をはじめとした高額アイテムの購買意欲をかき立てる効果を狙うが、雑誌から発信される形としては「ちょいワルブーム」に続く、中高年層に絡んだ新たな流行も期待したい。

話題の電子書籍(e-book)は、メモリーに保存された何百冊というデータをいつでも引き出せる専用端末や、携帯電話向けサービスで新作マンガを雑誌掲載日よりも早く配信するサービスなど、本格的な普及を目指して市場は徐々に活性化しつつある。ケータイ小説の人気等によって、電子機器を通じて活字を読むことへの抵抗は若年層を中心に少なくなりつつあるが、「本を手に取る重量感を味わいながら読む」という、読書本来の醍醐味が失われる短所もあって、幅広い年齢層に受け入れられる魅力には今ひとつ欠ける。当面は活字離れが進む若い世代にとって使いやすいツールとなるべく、工夫や改良が望まれるところだ。

この業界の関連サイト

社団法人 日本書籍出版協会(http://www.jbpa.or.jp)
社団法人 日本雑誌協会(http://www.j-magazine.or.jp/FIPP)
総務省統計局「事業所・企業統計調査」

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卸売、小売業者に対して、生産者があらかじめ定めた価格を維持して売るようにさせる契約。現在は新聞、雑誌、書籍、音楽ソフトに適応されている。
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