バス業(運輸・倉庫)|フィデリ・業種ナビ

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【バス業】業界動向/マーケティング情報

 明治36年に京都で始まったバス業は、市バスなどの路線運行業務である乗合バスと、観光バスに代表される貸切バスの2つに分けられる。かつてはどちらも免許制の事業とされていたが、法改正に伴う規制緩和によって平成12年(貸切バス)、14年(乗合バス)にそれぞれ許可制へと移行され、新規参入が容易となった。  
  
 国土交通省の調査によると、貸切バスの平成15年度輸送人員は約2億7800万人(対前年度比102.2%)と増加傾向にあり、観光バスのほか、廃線となった鉄道路線の代替輸送や福祉における需要など、事業の幅も広がりつつある。しかし規制緩和による事業者の増加によって競合も激しくなっており、依然として約半分の企業が赤字経営であるなど、まだ業績の回復には時間が掛かりそうだ。  
  
 乗合バスについては、時代とともに状況の深刻さが増している。平成16年度の年間輸送人員は約41億1000万人と年々減っており、年間約101億人の輸送人員を記録した昭和43年度のピーク時の4割程度程度にまで落ち込んでしまった。事業収入についても前年(平成15年)度と比べて3.4%のマイナスで、人件費などの経費削減によって収支は徐々に安定しつつあるが、市場の衰退は変わらず続いている。  
  
 マイカーの普及による需要減少や、交通渋滞などによって路線バスに適した道路環境が得られず、定時運行の信頼度が低下しているなどの原因が考えられるが、地下鉄などの公共交通機関が発達している都市部については特に、バスの便利さに対する認識が薄れてきたようにも感じられる。バス専用レーンの設置や100円で乗車できる循環バスといった試みも各地で行われているが、不法駐車などによる道路事情の悪化が改善されないことには十分な機能が果たせないものもあり、需要回復につなげるための課題はまだまだ多い。  
  
 低公害車やバリアフリー対応車の導入など、社会事情を考慮しての様々な取り組みは評価できるが、今後は利用客の立場に立ったサービスの充実に対しても一目置いてほしいと願う。無線LANや液晶画面を使った車内情報サービスや深夜運行の拡大など、他の交通機関も見習いつつ、一般市民のニーズと合いそうなものを実現させる動きにも期待したい。  
  
 赤字削減のため路線廃止が進み、原油高のあおりを受け初乗り運賃の値上げや地方バス路線維持補助金の申請をするバス会社が増え、それがさらに顧客離れを引き起こし赤字が拡大するといった悪循環を招いている路線バスだが、観光客をターゲットにした期間限定乗り放題フリーパスの売上が好調である。手ごろな値段設定や対象地域の広さが観光客のの利用に安心感を与えるメリットもあって地元住民の需要の掘り起こしにつながったようだ。通勤・通学利用の従来のターゲットだけでなく、複雑に入り組んだ住宅地に強みを見せる小型コミュニティバスの路線拡大やICカードの導入など、潜在的な需要の開拓が今後も活発になりそうだ。  
  
《業界情報サイト》
社団法人 日本バス協会(http://www.bus.or.jp)  
国土交通省(http://www.mlit.go.jp)  
  

【業界キーワード】

◆◆ 道路運送法 ◆◆  
昭和26年6月制定。道路運送事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、道路運送の利用者の利益を保護するとともに、道路運送の総合的な発達を図り、公共福祉を増進することを目的とする。  
◆◆ 交通バリアフリー法 ◆◆  
平成12年11月施行。正式名称は「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」。高齢者、身体障害者などの公共交通機関を利用した移動の利便性、安全性の向上を促進するため、駅などの各ターミナル施設および車内、船内、機内のバリアフリー化を推進する。  
◆◆ ワンコインバス ◆◆  
市内中心部の循環ルートを運行する形態のバスで、区間に関係なく100円で乗車できる。買物などに便利だということから全国各地で導入が進み、平成17年4月現在、全国303の地域で244事業者(うち公営事業者14者)が実施している。  
  



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