塩干魚製造業(飲料・食料)|フィデリ・業種ナビ

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【塩干魚製造業】業界動向/マーケティング情報

 一般に干物と呼ばれる塩干魚は、魚の身を開いて天日に干した加工食品。干すことで表面に固い膜を作り、独特の食感に加えてアミノ酸、グルタミン酸によるうま味も形成される。また保存性に優れているという利点もある。アジ、ホッケ、カレイ、イカ、トビウオなど、原料となる魚は様々で、乾燥した空気が吹き込む冬場の物が美味しいとされる。
 
 事業者は家内工業を中心とした小規模零細が非常に多く、魚を開く工程をはじめとして手作業で行われる部分が多くを占めており、昔ながらの作り方が長年守られ続けている。工程の機械化は、技術面やコスト面での問題が大きいことから普及は難しいとされているが、冷蔵(冷凍)庫などの保存設備が整うようになってからは、季節や漁獲量の変化による供給量への影響は少なくなった。
 
 ほぼ全国の海沿い地域において塩干魚の製造は行われているが、静岡や小田原といった有名な産地のものはブランド化された商品もある。また保存技術や包装技術の発達により、最近ではインターネット通販の普及も進んでおり、名産地の干物が都市部でも容易に購入できるようになった。
 
 食の欧風化が進み、塩干魚の消費量は一時落ちこんだが、近年魚の健康効果が見直されていることなどを背景に需要は徐々に回復しつつある。塩をしっかり効かせた保存食と言う印象が強い塩干魚だが、現在では健康に配慮した減塩・無添加の商品が人気だ。スーパーなどでは売場拡張で消費拡大に対応し、また塩干魚の専門eコマースサイトも人気を博している。
 
 土産物として重宝されるなど中高年を中心に人気は根強く、知名度を高めることに成功すれば、地域特産品として定着する可能性が大きい。しかし比較的財政基盤が脆弱な中小・零細業者が多く、独自の企画開発能力に乏しいのが現状である。今後は行政や漁協、メーカーが一致団結することでブランド力を向上させ、干物加工を地域産業の活性化に役立てることが必要となってくるだろう。
【業界キーワード】
◆◆ 一夜干し ◆◆
塩を振った魚を一晩風に当てて干したもの。長い日数をかけて干す従来の方法(素干し)ではかなりの水分が抜けるために、風味や抜け身が硬くなって食感が悪くなる欠点があった。現在では一夜干しが生干しとともに主流となっているが、長期の保存ができないために冷蔵庫での貯蔵が必要となっている。
◆◆ 塩汁(しょしる) ◆◆
開いた魚に味付けをするための塩水。中身を入れ替えず、継ぎ足しながら使うので、業者によって微妙に違う風味を醸し出す。




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