納豆製造業(飲料・食料)|フィデリ・業種ナビ

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【納豆製造業】業界動向/マーケティング情報

納豆は日本の代表的な発酵食品。地域性の強い食品で関東から東北、北海道にかけてよく食べられていたが、昭和50年代後半から健康によい食品として評価され西日本でも需要が高まり、メーカーも市場の本格的な全国展開を始めた。
 
大豆の1人1年当たり消費量の推移(kg)市場は一時冷え込んだこともあったが、手軽に食べられるカップ入り商品や臭いを抑えた商品といったメーカーによる開発努力や、平成13年のBSE騒動によって牛肉の代替たんぱく質として見直されたことなどで、市場規模は回復している。現在は1000〜1100億円の規模と推定される。全国納豆協同組合連合会に加盟する業者は295社。未加盟の業者を含むと600社以上が存在する。大手メーカーは事業拡大路線をとり、物流コスト削減と鮮度アップを目的とした現地生産で全国展開し、地元での事業展開を中心とする小規模メーカーとの二極化が進んでいる。販売先はスーパー・一般食料品店などが多く、問屋や仲買人は少ない。
 
原料の大豆はほとんど輸入に頼っているが、世界の輸入量の4割を占める中国が需要を伸ばし続けるなど、世界の人口増加により大豆需要はますます増加し、価格高騰を招いている。そのため原料の確保が経営面での大きな課題で、いかに高品質で適正な価格の原料大豆を確保することができるかが重要となる。また世界の大豆生産は遺伝子組み換え大豆が主流で、主要輸入相手国のアメリカでは平成17年、ついに生産量の87%に達した。日本の消費者は依然として拒絶反応を持っており、割増対価を払って非組み換え大豆を日本向けに栽培してもらわなければならない。さらに原油価格高騰により容器や包装の価格も上がり、これらのコスト増がメーカーの収益を圧迫している。
大豆 国内生産量と輸入量の推移(単位:1000t)アメリカ産遺伝子非組み換え大豆の確保が難しくなったため、各国内メーカーはカナダやオーストラリアに調達先を替えるなど対応に追われている。そんな中、中小メーカーを中心に国内生産者グループと契約して大豆を直接調達することにより、供給量と品質の安定を図る動きも出てきている。少々価格が高くても、国産大豆を使用した納豆を買い求める消費者は多い。しかし政府の大豆転作奨励策などで国内生産量は一時より増加しつつあるのだが、食用大豆の約8割を輸入に頼っているのが現実である。今後は醤油や豆腐など大豆を使用した食品を製造する業界や各地方自治体、農協などと連携し、新たな産地開拓を行うことで、大豆の国内自給率を上げるなどの努力も必要となってくるかもしれない。
 
納豆はメーカーごとの特徴を出すのが難しい商品だが、各メーカーにおいては小粒の豆を使用したものや、納豆特有のにおいを抑えたもの、また消費者のニーズが高い国産大豆を使用したり、付けだれに風味を加えたりなど、様々な工夫によって他との差別化を図っている。最近では納豆を食べる人の割合が少ないとされていた関西においても徐々に需要が伸びており、市場としては健康食としての認識の高まりも大きな追い風となっている。
 
07年の年頭、情報番組において納豆のダイエットや健康への効果が大々的に放送されたことで、スーパーなどの小売では納豆の品切れが相次いだ。しかし量産体制に入ったタイミングで番組内容のねつ造が判明し、市場は過剰在庫への不安から一時大きく混乱した。それでも日常的に納豆を摂取している消費者が多いことや、納豆の健康食としての認識がもともと高いことなどもあって需要の落ち込みには至らず、売上も通常の1.5倍という高い水準がねつ造報道後も維持されたという。納豆に含まれるナットウキナーゼという成分が血栓を溶かして動脈硬化を予防する効果があるなど、健康維持への働きが大きく、日本食としての人気も高い納豆に対する需要の根強さが表される結果になったといえる。
《業界情報サイト》
全国納豆協同組合連合会(納豆PRセンター)(http://www.710.or.jp/index.html)
農林水産省(http://www.maff.go.jp/)
 



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