清涼飲料製造業(飲料・食料)|フィデリ・業種ナビ

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【清涼飲料製造業】業界動向/マーケティング情報

 清涼飲料は戦後の食品衛生法公布による製造規制の緩和によって一般にも広く飲まれるようになり、コーラ類の輸入による普及や粉末ジュースなどのヒット商品も数々誕生した。近年では500ml入りペットボトルの開発が大きな需要増につながり、お茶やミネラルウォーターの入ったボトルを持ち歩くという、ひと昔前の日本では稀だった光景が普通に見られるなど、清涼飲料を巡る時代の流れは次々に新しいものへと変わっていく印象を受ける。
 
 流通形態は「販売特約店経由」「問屋〜商店経由」「自動販売機」など多岐にわたっているが、最近の主流は自動販売機、もしくはコンビニエンスストアでの売上であり、この2つのチャネルを有効に展開して需要へとつなげていけるかどうかがポイントとなっている。
 
 需要の中心は、かつての缶や紙パックからペットボトルへと移行している。大手チェーンに対抗するため、また在庫リスクの分散や仕入れコストの抑制を狙ってコンビニチェーン同士が共同企画商品を販売するなど、商品の多様化も著しい。消費が集中するのは夏場だが、冬場においてもホット用飲料の開発に力を入れるメーカーが多くなっており、季節を問わず業者間の競争は激しい。
 
 清涼飲料は、いわば「アルコール飲料以外の飲み物全般」であるともいえ、その種類は多岐にわたっている。炭酸飲料はここ数年、生産量が横ばいで推移しており、相変わらず子どもを中心に高い支持を得ている。健康志向の高まりは清涼飲料の業界においてもノンシュガーやノンカロリーなどという形で反映されており、特定保健用食品の表示許可を受けた商品も増えていることから、今後も様々な着眼点による商品開発が進んでいくものと思われる。
 
 炭酸の入っていない果実飲料は一時期のピークを過ぎて生産実績が下降線を辿っている。果汁飲料にも高いカロリーや糖分を含む商品は多く、消費者から敬遠された流れも原因として挙げられよう。コーヒー類については生産量に大きな変化は見られていない。缶コーヒーをはじめとして根強い需要を誇る商品ではあるものの、ロングセラー商品の販売を強化する動きが多いなどの理由からか、市場としてはここ数年やや落ち着いた印象を受ける。
 逆に売上を伸ばしているのが野菜飲料である。中でも野菜汁に果汁をブレンドさせて飲みやすくした商品が好評で、平成16年の生産実績は4年前に比べて2割増加している。野菜ジュースの栄養価はそのまま食した場合と変わらないことから単身生活者にとっても好都合の商品であり、不振が続くトマトジュースに代わって高いレベルで需要が安定していくものと思われる。また豆乳類についても、再度のブーム到来後も売上は落ちていない。
 
 スポーツドリンクの生産実績に大きな変化は見られないが、ミネラルウォーターについては500mlサイズのペットボトル商品による効果が大きく、平成16年の実績は12年に比べて4割増となっている。さらにその上を行く勢いで売上が伸びているのは茶系飲料で、こちらも500mlサイズの登場が需要に大きな変化をもたらした。中でも長年市場を引っ張ってきたウーロン茶に代わって緑茶系がトレンドとなっており、新茶やホット用など季節に応じて主力が入れ替わる活発な動きも市場に大きな効果をもたらしているといえる。平成18年は深蒸しによって濃い目の味を強調した商品でシェアが競われており、奥の深い日本茶による販売競争は当分の間続いていくのではないだろうか。
 
 各メーカーによる新商品の開発は市場を活性化させる働きがあるが、資材や物流コスト、販促費などの初期投資がかさむために、定番商品の拡販を強化した方が得策との見方もある。昨今の原油高騰によるコスト高は各企業の販売戦略を基盤ブランド固めへと誘い、新製品の開発を鈍らせている。変化する消費者ニーズに呼応できなくなる他、市場停滞を招く危険もあることから、需要を的確にとらえ、ヒット商品に結びつく開発をいかに行うかが各企業の課題といえる。
 
 清涼飲料市場が拡大した要因の1つに挙げられるのが、ペットボトルタイプの普及である。従来の缶やビンよりも携帯に適した容器であることから500mlサイズの登場で需要が大きく伸びた。各社も容器デザインに着目して様々な形のペットボトルを開発、商品化しているが、一方でポリ素材のコストや廃棄後のリサイクルなど課題も多く見られる。大手メーカーではペットボトル容器の軽量化を図り、原料コストの節減と、つぶしやすくなったことでのリサイクル推奨の両面で効果を得ている。今後市場全体が足並みを揃えることで、省資源と環境対策に向けた動きがさらに進んでいくことを期待したい。
《業界情報サイト》
全国清涼飲料工業会(http://www.j-sda.or.jp/)
全国清涼飲料協同組合連合会(http://www.e-drink.jp/)
 



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