茶類小売業(飲料・食料)|フィデリ・業種ナビ

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【茶類小売業】業界動向/マーケティング情報

 まだ紅茶という飲み物が伝わる前のヨーロッパにおいては、緑茶に砂糖やミルクを入れて飲むという習慣があったそうだ。それも貴族の間で親しまれていた一種のステータス的な嗜みであったという。最近ではアジア各国でドリンク用のお茶が人気を呼び、需要も増加しているそうだが、お茶の渋味が庶民の口には合わないらしく、多くの商品にはガムシロップや蜂蜜などの甘味成分が含まれている。
 
 長らく安定した需要が続いてきた日本茶だったが、コーヒー、紅茶の輸入自由化に加えてライフスタイルの洋風化も進んだことから、人々の間で日常的に飲まれる頻度が徐々に少なくなり、特に若年層を中心に「日本茶離れ」が広がっていった。
 
 しかし健康志向がブームへと変わったことによって、緑茶に含まれるカテキンの効果が注目され、日本茶が見直される動きへとつながっていくことになる。当初はペットボトルや缶入りのドリンク商品が大きく需要を伸ばす形となったが、近年はリーフ茶の需要に加えて水に溶けない栄養素を摂取できる抹茶や、茶葉を使った食品に対する関心の高まりも売上へと結びついている。現状ではドリンク商品の需要が大部分を占めているが、リーフ茶で飲む方が味も栄養価もはるかにドリンクを上回るのだという認識をいかにPRしていくかが、より収益を上げるためのポイントとなるであろう。
 
 日本茶の人気回復に伴い、烏龍茶やプーアル茶などに代表される中国茶にも注目が高まりつつある。中国茶の飲用習慣を日本でも根付かせることを目的に掲げた団体も発足され、中国茶の認知度向上や品質管理など業界全般としてのレベルアップに励み、専門知識を持つインストラクターの育成やイベント開催などに力を入れている。最近では中国茶専門カフェの出店も目立ち、一つの文化としての中国茶に接する機会が増えてきた。日中関係の冷え込みによる中国茶輸入への影響が懸念される現状ではあるが、こうした消費者レベルでの取り組みに、中国茶文化の定着につながる期待が持てそうだ。
茶類小売業 事業所数の推移 農林水産省のデータによると、全国の荒茶(工場で仕上げる前段階の茶葉)生産量は平成16年に10万トンの大台を回復(10万0700トン)し、平成17年についても10万トン台を維持している。また総務省統計局の「家計調査年報」では、平成17年の、1世帯あたりの茶類における1ヵ月平均支出額は979円となった。平成12年の額より40円近く増加しており、過去最高の数字となっている。
 
 緑茶の小売においては飲料メーカー各社の新商品攻勢によって過熱を極めたドリンク商品の印象が顕著であるものの、全体的な売上の急速な伸びもここに来て落ち着きを見せており、ブームもひと区切りという感が漂っている。多くの業者は製造と小売を兼ねる形態を取っているが、市場は再び茶葉を主力とした経営環境にシフトされる可能性もあり、新たな販促の戦略を練る必要も考えられる。食の安全が叫ばれている現状は茶業界にとっても無視できない要素だと考えるならば、生産農家からの仕入れや製茶工程における技術開発などといった、基本的な部分を改めて重視した取り組みというのも大切になってくる。有機栽培茶の生産強化や健康食品としての茶成分の活用といったところが主な具体例となるだろうか。
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