学生服製造業(衣類)|フィデリ・業種ナビ

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【学生服製造業】業界動向/マーケティング情報

 学生服とは、学生向けフォーマルウエアの総称。男子学生用のツメ襟で黒地のものや、ブレザー、セーラー服、学生服の下に着用するワイシャツなども含んでいる。大正時代に安くて丈夫な木綿を使った学生服が製造され始め、生産が盛んになった。
 
学生服製造業 事業所数と売上高の推移 経済産業省の「平成16年工業統計表」を見ると、学校服製造業の生産高は459億7900万円。平成11年の563億4000万円から30%近い減少となった平成15年(400億7600万円)から上昇に転じている。事業所数は引き続き微減傾向にあるものの、原料コストの削減や私立校への進学希望者の増加、それに伴う各学校のモデルチェンジなどが売上高の上昇に反映されているものと見られる。
 
 従業員10人未満の企業が全体の7割弱を占め、中小零細企業が多い。統計には反映されない従業員3人以下の事業所も含む総事業所数は434ヵ所、従業員総数は6982人となっている。男子学生服は「カンコーブランド」で有名な尾崎商事(株)明石被服興業(株)など、岡山県を中心とした大手メーカーによる生産が多く、岡山県での生産が全体の7割以上を占めている。
 
 かつての学生服のイメージであったツメ襟が需要のほとんどを占めていた頃は、どの学校もデザインが似通っていたため、大手メーカーによる大量生産が効率的だった。一方、女子学生服は学校によってデザインが異なる場合が多く、小ロット生産がしやすい中小メーカーが得意としていた。しかし現在は学校側に積極的にモデルチェンジを働きかけてきたことで、女子学生服のシェアも大手メーカーが高くなっている。
 
 これまで大量生産が可能な製品が少なく、また納期などの問題があることから海外生産が困難だったため、低価格の海外製品と競合することが稀で、カジュアルウエアなど他の衣料品と異なり、価格競争とは無縁といって良かった。しかし従来のコスト削減が限界に近づき、海外生産にシフトせざるを得ず、さらに一部地域で入札制度が実施されるなど、業界も価格競争にさらされることは避けられない。
 各メーカーではITを活用して需要予測の精度を高めるなど、さらなる生産の効率化や経費削減に努めている。またグリーン購入法の施行など環境問題への関心が高まる中、各メーカーは再生ペット樹脂を使用した製品の開発などを積極的に展開。これからは各学校のアイデンティティに合致し品質・着心地に優れた制服を提案し、モデルチェンジを考えている学校や新設校からの受注をいかに獲得するかが重要になる。また制服着用率の低い小学校用制服の普及にも力を入れる必要がある。今後少子化はどんどん進行していき、市場は縮小されていく。スポーツウエアなど他分野への進出も増えてくるだろう。そのため資本力に優れた大手メーカーの寡占がこれまで以上に進んでいくことも考えられる。
 
 学校側も他校と差別化を図ったファッション性の高い制服を採用することで、新入生の勧誘につなげたいと考えているため、各メーカーは多品種小ロットでの生産が増え、結果多くの在庫を抱えることになった。また原油高による原材料費急騰の影響も大きく、財務状況の悪化は深刻。生地の無駄を最小限にするなどのコスト削減努力も限界にきており、製品への価格転嫁を行わざるを得ない状況だ。経営環境の悪化に耐え切れず倒産するメーカーも出るなど、業界を取り巻く環境は非常に厳しいものとなっている。しかし制服に似せたデザインのカジュアル服を販売して売上を伸ばしたメーカーもあり、今後生き残りを図るためにはファッション性や機能性の向上のみならず、企画・提案力のさらなる強化が必要不可欠となってくると思われる。
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